2024.11.14
ミラノで人気急上昇中!注目の和コスメを徹底レポート
ヨーロッパでスキンケア革命を起こした「SENSAI」
「SENSAI」は近年、日本でも発売されるようになって知名度も上がってきているコスメブランドです。欧米では知らない女性はいないほど有名で、皆が一度は使ってみたいと言う憧れのコスメ。
今回はSENSAIが主催するスキンケア講習会に参加し、プロダクトを実際に試してきました。
SENSAI の誕生ストーリーは、とても興味深いものでした。歴史は、40年以上前に遡ります。ヨーロッパではまだスキンケアの大切さが十分に認識されていなかった当時、「ヨーロッパの環境に合うスキンケアを」というニーズに応える形で、カネボウから誕生しました。
ヨーロッパの水は硬水で肌を乾燥させるため、水分を肌に入れることはNGと考えられていました。そんな中、SENSAIは化粧水+クリームのダブル保湿を提案。シルクの中でも最高品質と言われる小石丸シルクのエキスを配合し、ヨーロッパの乾燥や紫外線、寒気に負けない「シルクのような肌」を実現するコスメラインを立ち上げ、同時にケア方法の大切さを「Saho(作法)」として提案しました。
その後、ロンドンのデパート「ハロッズ」で販売がスタートして、センセーションを巻き起こすことに。1989年に発売された5万円台のクリーム「SENSAI EX La Crème」が大ヒットしました。それ以来ずっとヨーロッパの女性たちに支持され続けている、日本を代表するブランドなのです。
SENSAIのスキンケア流儀「Saho」とは?
SENSAIの「Saho(作法)」では、ダブル洗顔・ダブル保湿による丁寧なケアを大切にしています。肌タイプにあったシリーズのプロダクトをただ使うだけではなく、朝晩のデイリーケアと週2回のスペシャルケアの作法を丁寧に実践することで、効果を最大限に活かすことができます。
今回主に使用したのは、こちらのSPシリーズ。エイジングケアを本格的に始めるにはまだ少し早いかな、というキレイノート世代にもぴったりな、気軽に始められるシリーズです。研究し尽くされたシルク成分などによる保湿力は抜群。今年の夏のバカンス中、海でも山でも使い続けて、私の肌を完璧に守ってくれました。
脇役の小道具たちも優秀です。クレンジングと洗顔は、ぬるま湯に浸して柔らかくした絹のような質感のスポンジチーフで優しく拭き取ります。
洗顔フォームを泡立たせるのに、ネットの代わりに筆を使ってみました。フォームとぬるま湯を器に入れ、筆で数秒混ぜるとあっという間にきめ細かい泡の出来上がり。
スペシャルケアアイテムも粒ぞろいで、特にSENSAIのリップケアシリーズは有名です。世界で3秒に1本売れているという「TOTAL LIP TREATMENT」(116ユーロ/約18,000円)は、乾燥とシワを改善して、ふっくらとボリュームのあるリップに仕上げます。
充実したメイクアップコスメのラインナップで一番感動したのが、38°Cシリーズのマスカラ。今までかなり多くのブランドを試してきましたが、理想のマスカラにようやく出会えたと言っても過言ではありません。
中でも「LASH LENGTHENER(39ユーロ/約6,200円・税込)」の細めのブラシの使いやすさ、長さとボリュームを出す艶やかなテクスチャー、日中の皮脂にも暑さにも負けない落ちにくさ、それでいてクレンジングは40度前後のお湯でさらっとオフできる落ちやすさ。これでマスカラ迷子卒業です。
「warew」がイタリア用に作った名品
次にご紹介する和コスメはこちら。以前ご紹介した「warew」のミラノ店に、日本では未発売の革新的なライン「sussh by warew」が誕生しました。
従来のwarewの製品は、日本古来からの伝統的な植物を主成分とした「赤」、大地のシリーズです。それに対してsusshは海の「青」。 与論島の海洋深層水を主成分として、横浜の研究所で最先端のバイオテクノロジーを駆使して新たに誕生したシリーズです。
生命を生み出すパワフルな海水の力で、肌が本来あるべき美しさを呼び起こす、もしくはかつてあった若さや水々しさを取り戻すというアプローチなのです。
ジェル状の美容液「Memory Shape Serum(225ユーロ/約36,000円・税込)」は、肌に乗せると柔らかく伸びていき、ぷるんとしたテクスチャーがうるおいを閉じ込めます。この状態が朝の洗顔時まで続いていて、肌のキメ、顔色、シワの改善やリフティング効果が一回の使用で実感できるほどパワフルです。使い続けるのがもちろん理想ですが、肌が疲れている時期に集中的に使うと、より効果が出やすいかもしれません。
今回のSENSAIやwarewをイタリア人に紹介すると、「これで日本人の肌がきれいな理由がわかったよ!」と言われます。日本の美がイタリアや世界で受け入れられるのは誇らしく、スキンケアに目覚めたイタリア人の肌がきれいになっていくのも、とても嬉しいことです。
これからも、上質な和コスメのヨーロッパデビューに期待したいと思います。
映像ディレクターなどを経験し、ヨーロッパなどを旅した後に、NYに留学。そこで出会ったイタリア人の旦那さんとの結婚を機にミラノに。現在は育児の傍ら、通訳や日本食ケータリングのお仕事もしています。人との距離感やテンション、センスなどミラノの全てが大好き! 記事では街やそこに住む人々の魅力も伝えていきたいです。様々な形で日本とイタリアの橋渡しができればと思っています!
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