「イラフ SUI ラグジュアリーコレクションホテル 沖縄宮古」で何もしない贅沢を
LIFESTYLE

2024.11.02

「イラフ SUI ラグジュアリーコレクションホテル 沖縄宮古」で何もしない贅沢を

過ぎ去りし夏を恋しく想う秋のはじまり。

今こそ沖縄の離島旅はどうだろう。

日本国内屈指の美しいサンゴ礁の海と、亜熱帯の豊かな自然に包まれた伊良部島へ。

沖縄本島から西南に約300km。11月まで海水浴を楽しめることから、日本でもっとも長く夏を感じられるデスティネーションの一つ。

伊良部島は、宮古諸島の中でも特に島自体に強いパワーが宿るとされています。10年前に私がプライベートで訪れた際は台風直撃で散々な目に遭ったし、その後も中々タイミングに恵まれず、ついに今回、こんなにも泣けるほど美しい“伊良部ブルー”を見ることができました。ようやくこの島に歓迎してもらえたのかしら、というほのかな期待を抱きつつ、また次回もこうしてあたたかく迎えてもらえるように、この雄大な自然と、生きとし生けるものへの感謝、常に謙虚な気持ちを忘れずにいようと心にそっと誓いました。

伊良部大橋開通、アクセスが便利になった伊良部島

宮古島と伊良部島を繋ぐ全長3,540mの伊良部大橋が2015年に開通。港から高速船で往来するしかなかった以前と比べて、宮古空港から車やバスでアクセスしやすくなりました。

無料で通行できる橋としては日本一の長さを誇り、人気のフォトスポットの一つ。ちなみに、3,540mという長さは“サンゴの島”の語呂合わせから。青く透き通った海と大空が視界いっぱいに広がって、これから始まる旅に胸が高鳴ります。

人口わずか6,000人ばかりの小さな島には、「日本の渚100選」に選ばれた大きな巨岩が点在する佐和田の浜、東西約800mの白い砂浜が続く渡口の浜など、島全体に観光スポットが点在しています。

斜面には迷路のような細い路地の中にコンクリート造の古い民家が密集しており、どこか欧州の漁師町を描いた絵画を彷彿させるような、ノスタルジックな風景が広がります。

宮古諸島で初の外資系ラグジュアリーホテル

暗がりの茂みをかき分けて広い海に出るアプローチ。熱帯雨林をイメージしたロビーラウンジ

マリオット・インターナショナルの最上級カテゴリーブランド「ラグジュアリーコレクション」の国内3軒目のホテルとして、2018年12月に開業。今年で5年目を迎える「イラフ SUI ラグジュアリーコレクションホテル 沖縄宮古」に宿泊しました。(以下:イラフSUI)

国内に5軒あるラグジュアリーコレクションにはそれらを象徴するロゴが存在しますが、「イラフ SUI」のロゴは「海で千年生きた蛇は龍に姿を変え、天に昇って虹になる」という伝説に由来しているとか。

ロビーラウンジ、客室、プール、ダイニング、どこにいてもキラキラ輝く海が迎えてくれる

幾重にも重なる蒼のグラデーションが美しい“伊良部ブルー”と名高い海。それに連なるようにデザインされたインフィニティープール。それらを一望するオーシャンビューの客室。地産地消を感じる琉球技法のフランス料理と、国内外のワインを取り揃えた上質なペアリングを堪能できるダイニングに定評があります。

また、宮古諸島の観光資源であるマングローブ林をクルーズしながら、島の自然について学び、環境保全につながる宿泊プランを販売するなど、積極的にサステナブルな活動に取り組んでいます。

今年10月には、権威ある米国の旅行誌コンデナスト・トラベラーが実施する読者投票「リーダーズ・チョイス・アワード2024(米国版)ベストホテル部門」で5位に選出されるなど、世界の観光・ホテル業界においていっそう注目を集めています。


2泊3日 モデルスケジュール

せっかく宮古島まで来たのだからと、あれこれ予定を詰め込んで忙しなく過ごしてしまいがち。休暇のつもりがかえって疲れきって帰る、という経験はありませんか?

たとえば、到着初日はビーチやプールサイドで旅の疲れをゆったりと癒やし、2日目は季節や天候に左右されないホテルアクティビティに参加、3日目はスパトリートメントやウェルネスプログラムを体験するなど、おこもりステイも良いでしょう。潮騒を聴きながらひたすら読書に没頭するだけの3日間も良いかもしれません。過ごし方は十人十色。

今回は、忙しい日々を送る大人のための2泊3日のウェルネスステイを提案します。

<1日目>
11:15 宮古空港着 ※空港⇆ホテル間は送迎サービスを利用
13:00 ランチ @TIN’IN
15:00 チェックイン
17:00 サンセットディライト
18:00 KAGIUMA ディナー @TIN’IN

<2日目>
7:00 モーニングヨガ
8:30 朝食 @TIN’IN
11:00 渡口の浜 ※ホテル⇆ビーチ間は送迎サービス(無料)を利用
13:00 伊良部島一周ドライブ
16:00 アイランドハーバルティーエクスペリエンス
17:00 サンセットディライト
18:00 アラカルト ディナー @TIN’IN

<3日目>
9:00 朝食 @TIN’IN
10:30 プールサイド
12:00 チェックアウト 
16:15 宮古空港発

紺碧の海に抱かれる全58室

サンゴ礁のビーチに面した海岸線に立地する「イラフ SUI」は全58室。その地形を生かし、バルコニーやガーデンを備えたオーシャンビューの客室が人気。

1階はガーデンビューで、プライベートプールやジェットバスを設えたタイプ。4室あるドッグフレンドリールームは愛犬家に人気。6室あるコーナースイートでは、スパベッドを設置してインルームスパを体験できます。

「アッパーオーシャンビュールーム」では伊良部ブルーを独り占め

モダンでスタイリッシュ、そしてラグジュアリーを兼ね備えた空間と、洗練されたサービス、贅沢なアクティビティによって、海外リゾートさながらの滞在が約束されます。

晴れた日の夜には数えきれないほどの満天の星に出会えることも。眼前の海から聴こえるさざ波が、日々のストレスを流して、疲れを芯から癒してくれるような、良質な睡眠へと誘います。

潮騒と三線の音色に酔いしれるシャンパンフリーフロー

京都、奈良、そして沖縄宮古にある3つのラグジュアリーコレクションでは、夕暮れ時にシャンパンフリーフローを楽しむ「サンセットディライト」が好評。毎週土曜日の夕刻には、宮古島でいにしえから歌い継がれる宮古民謡の三線ライブが開催されます。

見渡す限りの水平線に向かって刻々と沈み行く夕日を眺めながら、心揺さぶられるひと時。日没後の1時間ばかりは黄昏色に染まる大海原を一望できます。潮騒と三線の音色がやわらかに調和していく光景は格別です。

琉球技法を融合させた、固定概念を覆すイノベーティブフレンチ

ホテル名の「IRAPH」を含め、白と青のコントラストは地中海リゾートにインスピレーションを得た

紺碧の海に張り出した岬に立つかのように、三面開口の窓から空と海を見渡すレストラン「TIN’IN(てぃんいん)」宮古言葉で空(=てぃん)と海(=いん)を意味し、まさにここから見える景色そのものを表現。

開業から島食材の探求に情熱を注いだ初代料理長・大橋氏に代わって、新たに料理長に就任したのが田坂嘉隆氏。素材が本来持つ力を引き出しながら、琉球の技法を融合させたイノベーティブなフランス料理で、ゲストたちを魅了し続けています。

2日目「宮古の鰹が食べたい!」の一言で登場した一皿。長命草とタンカンのソース

特筆すべきは、シェフの遊び心と、その独創的な世界観。

鰹漁が盛んな伊良部島産の鰹を使ったシグニチャー「鰹のミキュイ」や、琉香豚と月桃の葉で巻いたおにぎりスタイルの「ソーメンチャンプルー」、地元で馴染みの家庭料理が変貌を遂げる「麩イリチー」など、(あまり詳細に書くとネタバレになってしまうけれど…)これまでの固定概念を覆すような、アッと驚く一皿に必ず出会えます。

自由な発想で生み出された、想像のその先を創造する料理の数々に舌鼓を打ち、このインパクトこそが食体験を豊かにしてくれるのだと実感しました。

朝日と潮風を浴びて心身をリセットするヨガ

毎朝7時からプールサイドあるいはビーチで、宿泊者限定のヨガクラス開催されます。

静かな朝の海を前に、潮騒をBGMにして、呼吸に合わせながらゆったりと体を動かしていくので、初心者でも運動習慣のない人でも気軽に参加できます。

朝日を全身で浴びて体内時計をリセットし、自律神経を整える効果が期待できます。

ダイナミックな絶景に身を置いて、波の音、風の音を聞きながら五感を研ぎ澄ませて島と一体化するようなひと時。雨が降った朝は虹が見えることも。

連泊ゲストを飽きさせない、和洋選べる朝食とアラカルトランチ

ヨガや散歩で身体を目覚めさせた後は朝食へ。ディナーと同じ空間ではあるものの、溢れる朝の光に包まれて、まるで浮遊するように、昨夜よりもいっそう空と海を近くに感じられます。

朝食は和洋のメインが選べるセミビュッフェスタイル。宮古島の太陽を燦燦と浴びたミネラル豊富な野菜、亜熱帯のフルーツ、薫り豊かな島ハーブなど、彩りあざやかな食材が並び、エネルギーチャージに。連泊するゲストの舌を飽きさせないよう、セミビュッフェのラインナップが豊富。

ランチメニューはショートコースとアラカルトがあり、その日のスケジュールや気分に合わせて選べます。地元が誇る上質な肉や魚の味を最大限に引き出した逸品には、自家製モヒートをご一緒に。紅芋を練り込んだピンクの麺が映える沖縄県産和牛の牛汁つけ麺はマストイート。


島の素材を使ったオリジナルハーブティー作り

ハイビスカスやレモングラスなど、宮古島産のドライハーブと「雪塩」を使用したオリジナルバスソルト作り、ゲスト一人一人の体質やコンディションに基づいてブレンドするオリジナルハーブティー作りなど、この地ならではのホテルアクティビティやプログラムが充実しています。

今回は、ティーマイスターの資格を持つホテルスタッフによる講座「Island Herbal Experience」に参加しました。カウンセリングでは2つの問いにそれぞれ3択から選択して回答。今の自分に必要なハーブを導き出し、自らブレンドしてハーブティーを作ります。

Q1. 今の自分が求めている色は?

赤:デトックス:グアバ、ハイビスカス、ローズヒップ、ミント(季節によって変わる)
黄:エナジー:春ウコン、シモン茶、月桃
青:リラックス:バタフライピー、レモングラス、ローズマリー

Q2. 自分が求めている効能は?

「寛ぎたい」:冷え性:ジンジャー
「疲れやすい」胃腸:フェンネル
「ぐっすり眠りたい」:睡眠:クミスチン

講座の最後に、ティーマイスターから美味しい紅茶の淹れ方を伝授していただきました。

ポイント
・ポットを温めておく。
・抽出時間を守る。(緑茶は1分、紅茶は3-4分蒸らすと良い)
・沸騰直後の熱湯(緑茶は冷たいポットに移して60~85℃、それ以外は100℃が良い)を注ぐ。
・ゆっくり飲む場合は抽出が進んでしまうため茶葉を出す。
・茶葉は密閉して3ヶ月ほど保管。

一周30km、伊良部島をゆるりとドライブ

ホテルを飛び出して、島の穏やかな気候と美しい自然を感じるドライブへ出かけてみてはどうだろう。伊良部島は隣接する下地島を含めて一周約30kmほどで、車なら45分程度で手軽に周遊できます。宮古島から来間島、池間島、伊良部島へはそれぞれ橋が架かっているため、車で巡りやすいのがポイント。東洋一とも言われる美しい海に囲まれる宮古諸島の海岸にはそれぞれ特徴があるため、ビーチホッピングするのも良さそう。
イラフSUIでは、宮古島の海岸線に沿って颯爽とドライブを楽しめるようレンタカーサービスを提供しています。

■渡口の浜

伊良部島の南西に位置する渡口の浜は、海の透明度と約800m続く広大な砂浜が人気のビーチ。きめ細かくてサラッとした真っ白なパウダーサンドが特徴。素足でアーシングするのに絶好の場所。コバルトブルーの海の向こうに来間島、下地島、宮古本島が浮かぶような絶景を一望できます。イラフSUIから無料送迎サービスを利用すれば、より快適に海水浴が楽しめます。

■佐和田の浜

北西部に位置する佐和田の浜は、「日本の渚100選」にも選ばれた美しい楽園ビーチ。遠浅で透明度が高く、沖合には1771年に発生した八重山地震の大津波によって流れ着いた巨岩が点在し、幻想的な光景が見られるのが特徴。下地島空港から飛び立つ飛行機を間近に見られるのも嬉しい。

■中の島海岸

下地島の南西岸にある中の島海岸は、サンゴ礁が迫り、多種多様な熱帯魚に出会えることからダイビングやシュノーケルの名所として知られる人気スポット。波が穏やかで、地元では「カャッファ」とも呼ばれ、カヤックツアーや青の洞窟ツアーなどのアクティビティが充実。

車を降りて自分の足で歩いてみたら、長い歳月をかけてこの島に育まれた文化と自然を肌で感じられるような気がして、歴史に想いを馳せるひと時に変わります。

フェスティブシーズンに向けて

イラフ SUIならではのスタイルに仕上げた年越しそばや、新年を祝う振る舞い酒の泡盛など、宿泊客限定で参加できる、年越しのための特別なプランを用意。南国の伊良部島で素晴らしい時間を過ごしてみては?

時を忘れ、島を感じるリゾート

コロナ禍で他人との接触や海外渡航が制限されていたこの数年は特に、非日常や異国情緒を求めて、多くのトラベラーが宮古島に足を運んだという。

この屈託のない青い海を見ると、いつかのハワイやグアム旅行を懐かしく思い、海外に来た感覚に陥りながらも、ちゃんと日本にいるという安心感もあって、どこかバランスが良いからなのだろう。

やわらかな潮風、耳心地の良い波音、鮮やかな伊良部ブルーの海、頭上に広がる満天の星…

伊良部島の自然に抱かれながら、ただただ心ゆくままに、緩やかに流れる島時間に浸って、心と体をリフレッシュ。

このラグジュアリーな空間に身を置きながら、何をするでもなく、“何もしない”をあえてする。それが最高の贅沢な過ごし方だったことに気づく。

イラフSUI、ここに泊まることが旅の目的になる楽園。終わらない夏を求めて、また必ず戻ってきたい場所。

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