2024.09.21
オーガニックコスメだけじゃない!オーストラリアの最新美容トレンド5選
オーストラリア全州の美容がまるごとわかる祭典、「Beauty Expo Australia」がシドニーで開催されました。200以上の化粧品メーカーやスパ、サロンが一同に集まり、セミナーやデモンストレーションを行うなど見どころも満載です。
2日間たっぷり取材した中で、オーストラリア美容のキーワードとおすすめのブランドを紹介します!
【AUトレンド①】まつ毛に対するこだわりがかなり強め
オーストラリア人にとって、メイクの中でいちばんのこだわりは間違いなくまつ毛。ボリュームと長さがあり、キレイなセパレートでくるんと上向き。アイシャドウよりも圧倒的にまつ毛のほうが存在感あります。
まつ毛関連のブースもたくさん出店していましたが、なかでも賑わっていたのが「Lash V」。つけまつ毛や接着剤などのプロ向けの製品を多数取り揃えていて、世界中で約4万店以上のサロンに卸しています。特に人気なのが部分用まつ毛と高品質の接着剤。会場でもまとめ買いしている人が多かったです。
「Lavish Cosmetics Company」は、まつ毛美容液が大人気。『lash illusion』は、複数のビタミンとペプチドを配合、約12週間で長さ、強さともにパワーアップするそう。「CANgro」は、オーストラリア国内でNo.1売上を誇るまつ毛美容液『LONG LASHES』をはじめ、『BOLD BROWS』などの眉毛美容液で有名なブランド。短い、切れやすいといったトラブルを抱えたまつ毛もすくすくと伸びるとか。
【AUトレンド②】腸内環境を整えて、ハッピーホルモンを増やす
日本でも腸活ブームが続いていますが、ここオーストラリアでも大ブレイク中です。ジョギングやヨガ、水泳など運動習慣が根付いている国で、オーガニックやグルテンフリーなど食に対する意識も高いので、腸内環境を整えるためのサプリメントが注目されています。
「my way up」は、最新の腸の研究科学に基づいた製品が充実、『skin +Gut』は、ニキビなどの肌トラブルを和らげるというメリットが。また、『SUPERGUT PROTEIN』(プロテインパウダー)、『COLLAGENRESTORE』(コラーゲンパウダー)なども人気。腸内環境が整い、善玉菌が増えることで幸せホルモンと言われるドーパミンとセロトニンがよく放出されるようになり、ハッピーな気分が得られます。
【AUトレンド③】サンケア&ベースメイクはミネラル志向
紫外線量が日本の4~6倍とも言われる紫外線超大国のオーストラリア。今回もたくさんのUVケア関連グッズがありましたが、自然由来の成分かつシンプルな設計にこだわったブランドが目立ちました。
中でもシドニー生まれの「The kind sunscreen」は、わずか9つの成分のみで作られ、紫外線から肌を保護するためのもっとも優しい天然ミネラルだけを使用。ブランド誕生からわずか4年ですが、国内に知られています。
そしてもうひとつ紹介したいのが、「FOUND MY SKIN」。製薬業界で長年働いた化学者を父に持つ創設者のエイミーが立ち上げたブランドで、ヒーロー製品『BUNDLE2』は天然ミネラル成分に加え、オーストラリア原産のカカドゥプラムを配合。紫外線を防ぎながらアンチエイジング効果も期待できます。
数少ないメイクアップブランドの出店でしたが、来場者の注目を集めていたのが、メルボルンで生まれたミネラルメイクアップブランド「SAINT MINERALS」。100%オーストラリアンメイドにこだわり、高品質、ヴィーガン処方、天然ミネラル成分にこだわっています。
下地やパウダー、ファンデーション、BBクリーム、ハイライターやシェーディングパウダーなどアイテムも充実していて、人気なのが『BB Cream』。指でさっと伸ばすだけでピタリと密着し、自然なツヤ感が生まれます。しかも薄付きなのにカバー力があって素肌感をキープするので、日本人の肌トレンドとマッチ。
【AUトレンド④】注目成分は、シーバックソーン、バクチオール、カカドゥプラム
オーストラリアは言わずもがなオーガニック・ナチュラルコスメ先進国です。ブースの中でもいちばん多かったのがスキンケアブランドになりますが、あちこち覗いていくうちに、“シーバックソーン”、“バクチオール”、“カカドゥプラム”、3つの美容成分がとくに目立ちました。では、さっそく一つひとつの成分についてご説明します。
【シーバックソーン】
“奇跡の果実”とも呼ばれる、アジアやヨーロッパなどで自生するグミ科の落葉低木です。オレンジ色の美しい実をつけ、ビタミン類、鉄分、油脂など豊富な栄養素を含んでいます。
【バクチオール】
アーユルヴェーダに古くから使用されていた、マメ科の植物から抽出される天然成分です。植物由来ながらもレチノールと同じような美容効果が期待できることから、“ヴィーガンレチノール”とも言われています。
【カカドゥプラム】
西オーストラリア州やノーザンテリトリーなどに棲息する固有木・カカドゥの実のこと。完熟していると甘くなり、生でも食べられます。ビタミンC含有量が豊富で、スキンケアだけでなく、飲み物やサプリメントなどにも使われます。
ホリスティックなエイジングケア製品を展開している「MUD organics」のベストセラーが『SEA BUCKTHORN SERUM』。100%シーバックソーンでできていて、ビタミンE、C、オメガ、アミノ酸などが豊富。乾燥や小じわ、紫外線によるトラブルなどあらゆる英イングのサインに。
ナチュラルな成分を厳選しながらも効きの良さにこだわる「VANESSA MEGAN」。エイジングケアシリーズ『BAKUCHIOL』は、セラムとクリームの2ステップで、乾燥を和らげ、肌にハリと輝きを与えます。
【AUトレンド⑤】ボディケアは自然由来のAHAで“落とすケア”が主流
ボディケア関連のブースもたくさんありましたが、特に目を引いたのが角質ケアのアイテムが充実していたこと。
シドニー生まれのナチュラルブラの「Heelalujah」は、ビタミンEとシアバター、カレンデュラとみつろうがたっぷり入ったバームを塗って、専用のくつ下をはくだけで、ガチガチになった足のかかとが滑らかに。削ったり、剥いたりという物理的な刺激を与えることなくお手入れができます。
「MONFRIGO」は、高級シルクを100%使用したボディ用グローブ。洗浄料を使わず、濡れた体をなでるだけで不要な角質や汚れがポロポロと落ちるという、韓国のあかすりのようなもの。週2回の使用で見違えるようなスベスベのボディになるそう。
ヴィーガン、クルエルティフリー処方にこだわった「KENZAKO」の『AHA BODY RESET SCRUB』はTiK Tokでバズったことでベストセラーに。自然由来のAHAと保湿成分をバランスよく配合し、ざらつき、特に背中のニキビに効果があるそう。
日本には上陸していないたくさんのブランド、製品に出会うことができた2日間でした。今までは“オーガニックコスメ大国”というざっくりとしたくくりでしたが、ブランドのバックグラウンドやこだわり、美容成分など深いところまで探ることで、オーストラリア美容の奥行きを感じました。パワーのあるコスメがたくさんありますから、機会があったらまたご紹介します。
大学卒業後、出版社勤務を経てフリーランスの美容ライター、エディターとして20年以上のキャリアをもつ。2023年4月より娘と一緒にオーストラリア・メルボルンへ移住。ナチュラル・オーガニックのビューティのキャッチアップ、ヘルシーなフード、最旬のカフェ事情をはじめ、サステナブルのセミナーや取材など新しい分野にも取り組む。■ウェブサイト: https://www.natsumemadoka.com/
■Instagram: @madoka_natsume
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