<mamma mia>素朴な美しさを放つギャラリー&カフェ #巡る滋賀
FOOD

2024.03.09

<mamma mia>素朴な美しさを放つギャラリー&カフェ #巡る滋賀

滋賀県の最大の魅力といえば、滋賀県の代名詞でもある日本最大の湖・琵琶湖。その他、国宝の「彦根城」やユネスコ世界文化遺産の「比叡山延暦寺」など一度は訪れたい観光スポットもまた有名です。

でも、それだけではありません。有名観光スポット以外に焦点を当て深掘りすると、まだまだ知られていない注目ポイントがたくさん! それを知らないなんてもったいない…!

この連載では、「現地の方がおすすめしたいスポットやお店、それをつくるヒトの魅力をていねいに取材し、お届けする滋賀の観光ガイド“巡る滋賀”」の情報を発信していきます。

滋賀県への旅のきっかけやガイドブックとなりますように…そんな思いを込めて滋賀県の新たな魅力をお伝えします。

木工職人とパティシエが20年間紡いできた、里山の木造校舎での日々。「mamma mia(マンマミーア)」という在り方に触れる

「将来は自然が近い場所でカフェとアトリエを開きたい」、そんな夢を持つ方も多いのではないでしょうか。マンマミーアは、20年前にその夢をまさに形にしたようなギャラリー&カフェスペース。木工職人の川端健夫さん(夫)と、パティシエの川端美愛さん(妻)が活動する、木工の手仕事と地場の食材を取り入れたスイーツがコラボする、優しい場所を訪れました。

2004年にオープン。里山の古い校舎に、2人の夢を乗せて

車窓から望める、小麦色の田園風景。JR甲賀駅から車で約10分ほど、田んぼ道から小高い丘を少し登っていくと、小さな木造校舎が見えてきます。背の高い木に囲まれた廃校のそばに車を停めて外に出ると、ふわりと吹き抜ける風。素朴な美しさを放つ「マンマミーア」の前に立つと、どこか知らない町にやってきたような気持ちになります。

「いらっしゃい〜、どうぞどうぞ」と、ほがらかな笑顔で出迎えてくれた健夫さんと美愛さんご夫婦。甲賀の自然豊かな里山で、廃校を自ら改築して「マンマミーア」を運営されています。
中に入ると空間の仕切りはほぼなし。健夫さんのギャラリー・ショップ「gallery mamma mia(ギャラリー マンマミーア)」、美愛さんの開くパティスリー・カフェ「patisserie MiA(パティスリー ミア)」が隣り合っています。離れには健夫さんの木工アトリエも。校舎の窓から見えるのは、広やかな田園風景。ずっと眺めていたくなるような、ほっと安らぐ時間が流れています。

「この風景にひとめぼれしちゃったんですよね、絶対ここがいいって」、と美愛さんは微笑みます。2人がこの地にやってきたのは、約20年前。どのような物語があったのでしょうか?

2人の出会いは就職先の農事組合法人。農業を志していた健夫さんでしたが、職業訓練で木工技術を学んだことで知った師匠の作品に惚れ込み、木工職人を目指すように。同じ頃、美愛さんはパティシエを志していました。

将来は独立してお店をやりたいねと、それぞれ東京で修行を積む日々……。もともと自然の中で育った2人は、いつしか都会の暮らしに疲れていきます。移住を考え出した頃、知り合いからのご縁でこの場所に出会います。電気もガスも通っておらず、窓ガラスも地元の子どもが石を投げて割って遊んでいるような状態でした。

「こんなぼろぼろの場所でどうするんだと途方に暮れました。当初、親には泣かれましたね(笑)」と健夫さん。そんな条件よりも何よりも、疲れた2人を癒してくれたのはこの風景でした。“お店も工房も持てるし、裏は自宅としても住める、ここでやっていこう”。こうして、2人のチャレンジが始まります。

「壁も抜けて天井が丸見え、積もった埃で床が見えませんでした。窓もなかったのでかなり暗い状態で、もうお化け屋敷でした。まずは掃除からスタート。室内で寝泊まりしながら、キャンプのような日々でした。今振り返っても、改修の時がいちばん辛かったことかもしれません(笑)」

電気設備は友人の父親に、専門的な部分は現役引退した大工さんに、手伝ってもらいなんとか完成。2003年に移住してから、半年かけて改修、そして2004年7月にオープンします。

「パティスリー ミア」は、最初の1年は美愛さん一人で運営していました。2006年に子どもが生まれてからは、健夫さんはトランシーバーをつけて、子どもが泣いたら駆けつけたり、お客様に提供するためのコーヒーを落とす係をしたりと、アトリエとカフェの往復で大忙しの日々でした。

古民家を改装した店づくりは、まだまだ前例のない時代。噂を聞きつけて、メディアなどにも取り上げられるようになり、不安と緊張のなか始まった「マンマミーア」は、次第にファンを増やしていきます。

ディープな滋賀の魅力に出会える! 人気連載「巡る滋賀×キレイノート」の他記事は#巡る滋賀からご覧いただけます!

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滋賀県甲賀市甲南町野川835

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