2023.04.21
チェンマイで絶対行きたい!グルメもファッションもエシカルなマーケット
Jing Jai Market (ジン ジャイ マーケット)
北タイの古都・チェンマイは日用雑貨や美容用品、カフェなど生活にかかわることにおいて、オーガニックや自然派の選択肢がたくさんあるのが魅力のひとつ。
街中にはオーガニックやヴィーガンに特化したカフェやレストラン、そしてオーガニックコスメを扱うショップも点在しています。ただチェンマイの中心地は歩いて回るには大きく、旅行者が一度に色々なスポットを回るのは至難の業。
そこで、週末に行われる「Jing Jai Market (ジン ジャイ マーケット/以下、JJマーケット)」 を訪れるのがおすすめ! 今回は巨大なマーケットの楽しみ方を、先日現地を訪れたばかりの著者が伝授します。
通称“JJマーケット”とは
JJマーケットは、持続可能な地域社会の発展を目指してはじまった、チェンマイで最初のオーガニックマーケット。旧市街の北にあり、お堀から約20分散歩がてら歩くか、タクシーを利用するのがスムーズです。
JJマーケットが開催されるエリアはとても大きく、隣接した「Jing Jai Village (ジンジャイ・ビレッジ)」は毎日開放されています。環境や健康に配慮した食品、北タイの伝統工芸を扱うショップやレストランが並んでいるため、平日の空いている時に訪れてカフェや食事を楽しむのもいいですね。
ですがまず訪れて欲しいのは週末! もし一日しか時間が取れないなら、より店舗数が多く活気づく日曜日に出かけてください。
・ウィークエンドマーケット
JJマーケットは、主に農作物や食品を楽しめる「ファーマーズマーケット」とアートやクラフト中心の「ラスティックマーケット」から成り立っています。
フード、アート&デザイン、クラフトの3テーマに焦点を当て、地元の農家やアーティスト、手工芸品の専門家が製品を販売しています。それぞれの生産者を支援しつつ、消費者の意識を高めるきっかけにもなるコミュニティスペースという印象です。
ファーマーズマーケットでは農家直送の新鮮で安心して食べられる野菜や果物のほか、手作りパンや調理済みの食品を売る店舗がびっしりと並んでいて、その様子は圧巻です。
容器などに100%発泡スチロールを使用しないこと、食品にはMSGや食用油の再利用がないことが守られています。また「No plastic bags」キャンペーンに参加し、買い物には布袋などマイバッグを持参するよう呼びかけているのも高ポイントです。
また手作りアートやクラフトが飾るように陳列された売り場は、見るだけでワクワクが止まりません。敷地内のさまざまな場所でライブ演奏が行われ、地元の人々や観光客が食事やドリンクを楽しみながらそれらをBGMにくつろいでいます。
マーケットはできれば朝から向かうのが正解!
オープンは午前6時半となっていますが、ほとんどのショップの用意が整うのは8時頃なので、それ以降がおすすめです。また午後2時までとなっていますが、売り切れ次第終了する店舗もありますし、マーケット全体が活気づくのはやはり午前中です。
では、具体的な楽しみ方を紹介します。
まずは腹ごしらえから
マーケットには朝食を食べに来るローカルも多くいます。
タイ料理のお惣菜からカオソーイなどの北タイ料理など、タイのキッチンという品揃えに加え、手作りパンやヘルシー素材で作られたケーキ、目の前でバリスタが淹れてくれるドリップコーヒーまで、好みに合うグルメにきっと出会えるでしょう。
人気のこちらはタイ版のデリ。葉っぱがお皿代わりとは、エコフレンドリーですね。
トレーをもらって、好きなものを好きなだけ選び購入します。一品ずつが10バーツから高くても50バーツほどとリーズナブルなので、心置きなく次々トレーに乗せてしまいそう!
今回はこの3品選で80バーツ(約320円)でした。一皿のなかにハーブやチリがたっぷりで彩りのバランスもよく、食欲をそそります。
お気に入りはごろごろと野菜の入ったもち米の炊き込みご飯。かみしめるほどに、もち米と野菜本来のうま味が濃くなりいつまでも食べていたいほど美味しかったです。
見た目がきれいなこちらは、もち米に植物や野菜を乗せて葉っぱで包み蒸したもの。
また、思わず買ってしまったのはこちら、「ヘルシー」が売りの自家製ケーキ屋さんの「キャロットケーキ」。
バターや牛乳、卵、白砂糖、小麦粉を使わず、厳選した素材を使って作られたハンドメイドケーキ。このマーケットでしか買えないと聞くと、がぜん興味がわきます。
砂糖の代わりにはココナッツシュガー、小麦粉の代わりにはケーキによってオーツフラワー、アーモンドフラワー、ココナッツフラワーを使い分けているそうです。
今回は、私の大好きなキャロットケーキを一ピースいただきます。
キャロットケーキにはオーツフラワーが使われているそうですが、もちっとした食感が印象的でした。また大きなピースのザクザクしたナッツやベリーの異なる食感が楽しい、そしてキャロットっぽさは少な目ですが、作り手の印象そのままに優しい甘さのケーキでした。
食品を購入したら、近くにあるテーブルが配された野外スペースでゆったりと食事を味わって。タイミングがよければ生演奏も楽しめますよ。
懐かしさ漂う野菜売り場
この青果売り場がかなりの大きさで、しかも野菜は裸のまま、もしくは昔ながらの自然素材で編まれたザルやリーフのお皿に乗っていて、見た瞬間に思わず目が輝きました!
しかもアナログな計量器を使った量り売りで、日本の昔の八百屋さんを彷彿させてくれます。
キッチンのあるアパートメントに滞在していない限り、旅行中にここで野菜を買う機会は少ないと思いますが、タイや南国で育つ珍しい野菜は見ているだけでも飽きません。フルーツなどは買ってホテルで夜食やおやつに食べてもいいですね。
フォトジェニックなショップにときめく
色とりどりでエスニック、民族的なデザインのファッションやハンドメイドの小物、雑貨が並んだショップが敷地内のいたるところに広がっています。
JJマーケットが特徴的なのは、北タイの特徴でもある少数山岳民族のモン族やカレン族を専門に扱うショップが多いこと。地域色が出ていますね。
売り場の後ろで、刺繍やもの作りをする店員さんもいて、そんな作り手から直々にショッピングができるのがJJマーケットの魅力。会話が弾んだ作り手さんからはつい買いたくなります。まさにエシカル消費体験に!
美味しい一杯で休憩
朝早起きをしたら「まずはコーヒー! 」という人も、食後の一杯を楽しみたい人もご安心を。
フードトラックが集まるエリア、飲食コーナーの一角、クラフトコーナーの横など、マーケット内のさまざまなエリアにコーヒースタンドがあり、またカフェの店舗もあるのでコーヒーブレイクには事欠かないでしょう。ぜひお気に入りを探してみて。
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チェンマイの週末限定で開催される、ウィークエンドマーケットを紹介しました。
商品の魅力はもちろんですが、生産者さんとの素朴なやり取りを楽しんだり、地元の人の生活を垣間見ることができる貴重なマーケットです。
自然豊かな環境で心地よく風を感じながら、ぜひチェンマイならではの素敵な時間を過ごしてください。
旅するように暮らす自然派ライター/オーガニック料理ソムリエ。
4年に渡る世界一周後、オーストラリアに移住し約7年暮らす。コーヒー好きが高じてオーストラリアではバリスタ業の経験も。今は繊細でフルーティーな浅煎りコーヒーに夢中です。ライターとしては旅行誌の広告制作を経て、雑誌広告や編集ページを主に執筆。現在は自然に沿った生き方、ほどほど丁寧な暮らしを自ら実践しながら発信中。地球にも体にも優しい生き方のヒントをお届けしていきます。
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