ミラノで堪能する、ディープでグルメな南イタリア
FOOD

2023.04.09

ミラノで堪能する、ディープでグルメな南イタリア

DONGIÒ(ドンジョ)
BAIA CHIA(バイア・キア)

知れば知るほど奥深い、イタリアの地方料理

日本列島のように、南北に伸びるイタリア半島。気候も違えば地方色も強く、様々な郷土料理が存在します。イタリア全土、そして世界中からモノやヒトが集まるミラノでは、新鮮な食材を使ったハイレベルな郷土料理やワインを思いきり味わうことができます。

日本からの旅行ではなかなか訪れる機会がない南イタリアも、グルメの宝庫。今回は、カラブリア地方とサルデーニャ島の伝統料理とともに、それぞれの土地の雰囲気をたっぷりと味わえるレストランをご紹介します。

ミラノからも日本からも遠いカラブリアの料理とは? 

まずは、ミラノでも珍しいカラブリア料理レストランをレポートします。カラブリア地方はイタリアのつま先に位置し、美しい海に囲まれながら近年までシーフードを食べる習慣が根付かなかった地域。海岸地域は常に侵略のリスクを背負い、いったん陸地に上がると険しい岩や山が連なる厳しい自然の中、カラブリアの人々は生き延びるために唐辛子やオイルを使った保存食文化を育くんできました。

「DONGIÒ(ドンジョ)」では、そんな複雑な歴史や文化を持つカラブリアの本場の味に出会えます。

タイムスリップしたかのような、落ち着いた店内。13時過ぎになるとスーツを着た常連の老紳士たちで賑わいます。

前菜は、カラブリアらしい「ペペロンチーノ・リピエノ(各1€/約140円・税込)」でスタート。カラブリアでは定番の、オリーブ、ツナ、アンチョビがぎっしり詰まったミニトマトサイズのペペロンチーノのオイル漬けです。一つでも食べ応えがあって、丁寧な仕事に頭が下がる一品です。

パスタはDONGIÒ名物「スパゲッティ・アッラ・タマーロ」をオーダー。一見シンプルなトマトパスタですが、ソースの主役は唐辛子がたっぷり入ったカラブリアの「ンドゥイヤ」というペースト状のサラミです。それにトマト、イタリアンチコリー、リコッタが織り込まれた濃厚なソースに、超太麺パスタがもっちりと絡み、やみつきになる奥深い味わいです。

魚介を使ったパスタなら、こちらのタコとイカスミのスパゲッティが人気です。あるようでなかったキャラクターの濃い組み合わせに、カラブリア産ドライトマトの酸味が最高にマッチしています。

食後は、周りのテーブルでほぼ全員が食べていたティラミスを注文しました。ティラミスに使われる一般的なチーズはマスカルポーネですが、こちらではリコッタチーズで軽い食感を実現しています。濃厚なパスタのあとのシメに最適なデザートです。

カラスミ三昧、絶品サルデーニャ料理を味わう

ディナーに訪れたのは、サルデーニャレストラン「BAIA CHIA(バイア・キア)」。地中海の中心に浮かぶ美しいサルデーニャ島も、古代から常に侵略の歴史を刻む中、独自の言語や慣習、食文化を作り上げてきた地域です。

サルデーニャの骨董品や写真で飾られた店内。かつてスペイン領だった島の空気さえ感じることのできる異空間です。

カラブリアと同じく、サルデーニャでも日常的に食べられてきたのは、海の幸より保存のきく山の幸です。パーネ・カラザウというサルデーニャで昔から食べられてきた薄いパンと一緒に出してくれたのは、ペコリーノ・サルド。ペコリーノチーズといえばカルボナーラなどローマ地方のパスタに使われるペコリーノ・ロマーノが有名ですが、サルデーニャのペコリーノは塩気がマイルドで風味が高く、ワインのお供にも最適です。現在はペコリーノ・ロマーノもほとんどがサルデーニャで作られているほど、チーズ作りに適した大自然が広がる土地なのです。

こちらのレストランを訪れる人の目的は、ここでしか味わえない美味しいカラスミを使った数々の絶品料理。エビのサラダには、柔らかく茹でたエビとルッコラやトマトの新鮮な野菜の上に、削りたてのカラスミがたっぷり。旨味タップリの塩気が、エビの甘さを引き立てています。

続いて、イカとカラスミのスパゲッティ。単品でも美味しい新鮮なイカとカラスミのハーモニーは、味わいも香りも食感も何もかもが最高ランクです。

マグロ漁が有名なサルデーニャ。この日のメインは、マグロのグリルにしました。短時間で香ばしく焼き色を付け、中は柔らかいまま。赤身本来の美味しさを存分に堪能できました。

食後には、ハチミツがたっぷりとかかったヤギのリコッタチーズのジェラートをいただきました。ヤギ臭さはなく、どこまでも優しい味わいに癒やされます。

シニョーラの素朴な笑顔は、島の太陽のよう。また「ただいま」と言って訪れたくなるアットホームなレストランです。

サルデーニャもカラブリアも、訪れる価値のある素晴らしい地方ですが、遠いのが難点。導入編としてミラノでこちらの郷土料理を味わって、それぞれの魅力に触れてみるのもいいと思います。まずは皆さん、行き当たりばったりでもいいのでイタリアに遊びに来てくださいね!

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