2022.01.18
本格タラソテラピーを体験するウェルネスリゾート「THE TERRACE CLUB AT BUSENA」
THE TERRACE CLUB AT BUSENA(ザ・テラスクラブ アット ブセナ)
コロナ禍で変わりつつある価値観。環境の変化や行動制限を強いられ、ストレスや将来への不安を感じると同時に、ライフスタイルや自分自身を見つめ直す大きなきっかけになったのではないでしょうか。ウェルビーイングについては世界的にいっそう意識が高まり、自分自身が心身共により健康で、より良い年齢の重ね方をするにはどうすべきかが今こそ問われているように思えます。
旅の在り方もそう。かつてはツアーや団体旅行が人気でしたが、今ではできる限り人との接触を避け、安心安全が確保された宿泊スタイルや、スパや運動、食事を通して個の免疫力を高めるような滞在プランが注目されています。
フォーブス・トラベルガイド2年連続4つ星獲得
今回ご紹介するのは、沖縄で随一の本格的なタラソテラピーを導入したウェルネスリゾート「THE TERRACE CLUB AT BUSENA(ザ・テラスクラブ アット ブセナ)」
2021年で開業10周年を迎え、2016年には「SLH(SMALL LUXURY HOTELS OF THE WORLD)」に加盟し、米国の格付け会社「Forbes TRAVEL GUIDE」のホテル部門においても2年連続で4つ星獲得など、世界的にも名誉あるアワードを受賞し、高く評価されています。
沖縄の青く輝く南海に包まれたリゾートに滞在しながら、運動・栄養・休養のバランスのとれたウェルネスプログラムと、タラソテラピーの融合、「クラブ」ならではのきめ細かなパーソナルサービスで、大人のためのウェルビーイングな休日を約束してくれます。
タラソテラピーとは
ギリシャ語のthalassa(タラサ)=「海」と、therapy(テラピー)=「療法」から成るタラソテラピー(海洋療法)は、1867年にフランス人医師ラ・ボナルディエールによって名づけられました。
日本でタラソテラピーといえば、ミネラルを多く含む海藻や泥を使ったアルゴパックが有名ですが、温海水での入浴やジェットシャワーのマッサージで血流やリンパの流れをよくする「ハイドロセラピー」、海水プールなどでエクササイズを行う「キネジセラピー」など、メニューは多岐に渡ります。タラソテラピーはもともとフランスで治療やリハビリを目的に行われていましたが、近年はストレス解消、美容、生活習慣病の予防、ダイエットなどさまざまな用途で活用され、日本でも本格的なタラソテラピーの施設が注目されています。
「ザ・テラスクラブ アット ブセナ」では、沖縄の豊かな自然と海洋性気候のもと、天然の海水や海塩、海藻など海の恵みを用いた独自の海洋療法で、健やかな滞在を提案しています。
1泊2日の滞在プラン
1日目
14:00 チェックイン
15:00 ティータイム
16:00 メンテナンスチェック
18:00 アペリティフタイム
19:00 インルームダイニングでディナー
2日目
8:00 ファインダイニングで朝食
10:00 タラソプールでエクササイズ
11:00 チェックアウト
※プランによっては1泊2日の予約も可能ですが、2泊以上の滞在の方がより効果を実感できるのでオススメ。同ホテルでは「気づきの3日間」「学びの5日間」「変化の7日間」のプログラムを提案しています。
涼空間を演出する花ブロックとガラスオブジェ
チェックインはレセプションにて行われます。エントランスから一歩足を踏み入れると、ロビーの向こうにエメラルドグリーンの名護湾が広がり、潮風が吹き抜けます。ビーチに面した開放感溢れる絶景に、ラグジュアリーなウェルネスリゾートへの期待が高まります。
渡り廊下を通り抜ければ、中庭のグリーン、オフホワイトの花ブロックの中に、ブルーガラスのオブジェ、色鮮やかなブーゲンビリアのコントラストが美しく映えます。
ガラス工芸の数々は、バリ島在住のアーティスト・鳥毛清喜氏による作品。ガラスの透けるブルーが南国の風景の中で存在感を放ちます。
亜熱帯気候の沖縄において長きにわたって親しまれてきた花ブロックは、日差しを和らげ、影を作って風通しを良くする役割があるそう。コンクリート壁に個性と表情を与え、涼空間を生み出してくれます。
夜間もほとんどライトを使わず、ブロックからこぼれる燈と月の光を頼りに、自然に溶け込むように過ごせます。
オーシャンビュー2ベッドルームでプライベートステイ
全68室の客室はオーシャンサイドとサンセットサイドに分かれ、人数や目的に合わせて部屋のタイプを選べます。
今回宿泊したのは、83平米ある「クラブデラックス オーシャン 2ベッドルーム」
名護湾を一望できるオーシャンサイドの6階以上の上層階に設けられた、2つのベッドルームを有する贅沢な客室です。
トイレもシャワーブースもパウダールームも二つずつ配し、ゆとりある広さ。リビングとバスルームの間に大胆に設えたバスタブはスタイリッシュで、非日常感を演出しています。
テーブルに置かれた万華鏡を覗けば、彩りあざやかな貝殻がキラキラ輝いて、まるで宝石箱のよう。これはホテル前のビーチで採取された貝殻が使用され、全て作家による手作り。一つとして同じものはないそう。
タラソテラピーの代表格ブランドTHALGOのバスアメニティ、オリジナルのビーチバッグとサンダル、ウェルカムスイーツ、支配人からのレター、ベッドメイキング…隅々まで行き届いたおもてなしに只々心を動かされます。
海に向かって大きく張り出したテラスで寛ぐ時間が何よりのリラクゼーション。一面に広がる美しい海もインテリアの一部に。
デイベッドではヨガをしたり読書をしたり、はたまた潮騒を聴きながら昼寝してみたり、ゲストが思い思いに過ごせる空間作りは、ロングステイも飽きることなく滞在できること間違いなし。
クラブラウンジでワンランク上のホテルライフを
「ザ・テラスクラブ アット ブセナ」に宿泊しているゲストはもれなく、ライブラリーラウンジ&バーにアクセスできるのも魅力。
日中はゆっくり寛げるライブラリーとして、ティータイムやアペリティフタイムのプレゼンテーション、夕暮れ時はバーとして利用でき、ワンランク上のサービスを体験できます。
オーシャンサイドとガーデンサイドにそれぞれテラス席を設け、シャンパンやワイン、カクテルを味わいながら、潮騒とピアノの生演奏がムーディーな空間を演出します。
メンテナンスチェックで自分の体を知る
ただ泊まるだけのシンプルステイも良いですが、テーマに合わせたエクササイズにヘルシーな食事を組み合わせた滞在型ウェルネスプログラムがオススメ。ゲストの体質や滞在日数、お好みのトリートメントをカスタマイズしてプランを提案してくれます。
カウンセリングでは簡単な生活習慣チェックと、タニタの体組成計で体重、基礎代謝量、内臓脂肪をはじめ、体脂肪率と筋肉量のバランスなどを細かく測定します。
その結果をもとに、滞在中の過ごし方を専任のセラピストがプランニングしてくれます。
温海水を満たしたタラソプールを利用するアクアプログラムを中心に、ヨガ、ストレッチ、コンディショニングなどのさまざまな運動、あるいはタラソ粧材を用いたビューティートリートメントなどのリラックスメニューがあり、「健康と美の再生」を目指したウェルネスタラソをとことん堪能できます。
屋外にある温海水タラソプールでアクアフィットに挑戦
施設内にはブセナ岬で汲み上げられた海水を、身体に負担をかけない最適な水温で設定した、屋外設置の開放的なタラソプールがあり、滞在中はいつでも利用することができます。
プールは14のエリアで構成されており、順番に歩いて巡ることで多様なジェットの刺激が全身をくまなくほぐすだけでなく、効果的な運動も期待できます。
不感温度帯(入浴時に最も体温に近い温度)は33-36℃と言われ、その温度に設定された2つのゾーンを交互に利用します。
温度を二分化することで、熱いと冷たいを繰り返し、よりリラックスした状態で自律神経を刺激していく目的があります。
今回体験した「アクアウォーキング」は、インストラクター指導のもと、水の中でストレッチやウォーキングをする初心者向けのプログラムです。一見簡単そうに見えますが、腕を振ったり、腰をひねったり、膝を高くあげたり、歩幅に変化をつけたりと歩き方のバリエーションも豊富で、全身が鍛えられます。その他、浮き具を使って行う「アクアコーディネーション」、ボールを使って行う「アクアボール」など多数のプログラムがあります。
水中運動は陸上では得られない浮力・水圧・水温・水の抵抗といった水の特性を活用でき、カロリー消費が期待できます。深い呼吸をしながら水中を歩くことで、心肺機能を強化することにもつながります。
タラソプール、ハマム、サウナを組み合わせたコントラストセラピー
「ハマム」は約40℃の室温、約60%の湿度に保たれており、保温された台座でじっくりと身体を温め、温熱作用により新陳代謝を促します。
「エアロゾルナッピング」は暗室でシーツに包まりながら、海水をミクロ状に噴霧したマリンエアロゾルを吸引し、リラックス効果を楽しむ大気浴療法です。
「タラソバイオツアー」はリラックス&リフレッシュを楽しむベーシックなツアープログラムで、タラソプール、ハマム、エアロゾルナッピングを30分ずつ回ることで、代謝を少しずつ活性化させた後に鎮静させ、交感神経と副交感神経を刺激していきます。
1月から3月のテーマは「塩」
今の時期は温度差を利用して自律神経を調整していく「コントラストセラピー」がおすすめ。タラソセラピストの指導の下、温湿度の異なるドライサウナとハマムでじっくりと身体を温めて発汗を促し、屋外の冷気や冷海水で温まった体温を維持させていくオリジナルのメニューです。気温差が感じられる冬場ならではのプログラムで、疲労回復や冷え、睡眠にお悩みの方におすすめしたいセラピーです。汗を大量にかくことで水分や塩分が抜けていく分、必要量の水分を補給して、体内を浄化させます。タラソテラピー効果を高めるためにも、タラソプールの利用はトリートメント前がおすすめです。
夏季はアウトドアプールやプールサイドバーもOPENして、より一層海外リゾート気分を味わえることでしょう。
インルームダイニングで味わうウェルネス・キュイジーヌ
ウェルネスタラソで心身をリセットし、活力をチャージした後は、地元食材を中心にヘルシーな調理法で仕立てたウェルネス・キュイジーヌに舌鼓を打ちます。
今シーズンのテーマである“塩”に寄り添い、ミネラル豊富な沖縄の塩を使って素材の味を引き出し、健やかな美味へと昇華させたコース料理です。春野菜や旬の柑橘タンカンで彩られた前菜は、シェフ手作りのフレーバーソルトを添えて。フレンチプレスで提供されるスープは心も温まる滋味豊かな味わい。魚料理では「沖縄県産魚のムニエル」を豆乳で作ったマヨネーズのタルタルで、肉料理は塩漬けで旨味を封じ込めた牛もも肉を楽しめます。
デトックスを助ける朝食と自分だけのスムージー
ウェルネス・キュイジーヌをいただいた翌朝は、心なしかスッキリ、体が軽くなったのを実感します。五感が研ぎ澄まされて、素材一つ一つも敏感に感じられるよう。
オーシャンフロントのファインダイニングでは、ヘルシーという概念を超えた美食がテーブルを飾ります。セミビュッフェスタイルの朝食で、日替わりのスムージー、島野菜を使ったサラダ、海藻バター、シークヮーサーや月桃で作ったオリジナルのジャム、タンカンを使ったオリジナルドレッシングなど、ウェルネスな朝のひとときを演出します。
ウェルネスプログラムでは、前日のメンテナンスチェックをもとに構成された「食べるスムージー」をいただきます。豆乳をベースに、自分に不足している栄養素を補えるフルーツをトッピングして混ぜて食べるスタイルは新鮮。
メインディッシュには、高タンパク質で低カロリーな卵料理など、数種類あるメニューから選べます。オススメはレストランのシグネチャーでもある、和風だしで仕上げた「ホワイトオムレツ」。シンプルな味付けながら、ふわふわ軽い食感としっかりとした素材の味わいを楽しめます。食事に定評のある「ザ・テラスクラブ アット ブセナ」ならではの逸品です。
毎日繰り返される不規則な食事やストレスで、自然と体内に溜まってしまった毒素は、少しの意識と少しの心がけによって排出しやすい身体に近づけることができるのです。シンプルだけど美味しい、身体を温めながらデトックスを助ける食事が、身体の内側から外側から自分本来の美しさを目覚めさせてくれるでしょう。
終わりに
運動・栄養・休養のバランスのとれた1泊2日のウェルネスプログラムを通して、これまでの生活習慣を見直すと同時に、この旅を終えて自宅に帰った後も実践・継続できる健康習慣の体得をサポートしてくれました。
ただ休息するだけでなく、適度な運動を取り入れ、適切な食事を摂ることで、より質の高い“休養”と疲労回復に結びつけるアクティブレスト。あるいは、不要な習慣や知らずのうちに溜まってしまった毒素を排出して、心と身体をニュートラルにするファスティング。ソリューションは人それぞれ。
南国沖縄の美しく豊かな自然に包まれたウェルネスリゾートで、都会の喧騒や多忙な日常から一歩離れ、ストレスから解き放たれて、本来の心身の健やかさを取り戻すひととき。ここでのウェルビーイングな体験によって、きっと前よりもっと自分自身を労わり、大切に思えるはず。
17歳から読者モデルとして「Vivi」「JJ」「non-no」など多数女性誌に出演。6年にわたってMBSラジオパーソナリティを務める。大学卒業後、化粧品会社勤務を経て、フリーランスに転身し、ヨガインストラクターを務める傍ら、トラベルライターとして世界中を飛び回る。過去渡航した国は47カ国。特にタイに精通し、渡航回数は30回以上。ハワイ留学、LA在住経験有り。現在は拠点を湘南に移し、全国各地を巡りながら、東京と行き来してデュアルライフを送る。JSAワインエキスパート呼称資格取得。
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