2021.12.01
私に優しい買い方は地球にも優しいこれからはもっとエシカルな視点で
エシカル消費
最近よく耳にするエシカルやサステナブルという言葉、実はよくわからないという人も多いかもしれません。
今回はそれらの言葉の意味や、考え方についてご紹介します。
エシカル消費とは
エシカル=ethical、日本語では「倫理的な」「道徳上の」という意味。
「良識的に考えるとそうなるよね」という、多くの人が考える社会的な手本のことです。
例えばビジネスでは、一握りの人たちだけが儲かるより、サービスを提供する側もされる側も豊かさを循環できる方がいいな、とか。
製造過程で地球環境に負荷が掛かるより、使う人が増えるほど環境に優しい商品の方が素敵だな、とか。
そういう基準でサービスや商品を選んで買う行動を、エシカル消費と言います。
サステナブル=持続可能あること
今の日本は大量生産、大量消費の社会と言えます。このままだと自然や一部の人たちだけに負荷がかかり続け、いつかは立ち行かなくなる可能性が。
だからこそ、このループを外れていくことが大切なのです。
商品が手元にやって来るまでの道のり、また破棄した後にまで思いを馳せてみましょう。
生産過程で土壌や水を汚したり、労働者が不当な扱いを受けていないか、商品の背景を調べてみる、破棄した後になるべく自然に還る素材を選ぶ。また、リサイクルするルートを考えることで、より地球や人に優しい選択ができます。
フェアトレードを知ろう
公平な貿易を意味する「フェアトレード」。
原産国から原料や製品を適正な価格で継続的に購入することで、その生産者や労働者の自立を促す取引の仕組みのことです。
私たちの日常に欠かせないバナナやコーヒー、チョコレート。その裏では、過酷な生産環境で安価な賃金で働いている人たちがいることを知っていますか。
フェアトレードの商品を購入することで、その環境を改善する助けになります。
最近ではスーパーでも、フェアトレードマークの商品が多くなりましたね。
ごみを出さない暮らしを意識する
エシカル消費のゴールのひとつはごみを出さない消費、とも言えます。
ものに愛着を持つだけでも、使い捨て文化から脱却できるはず。マイアイテムの持参をはじめ、量り売りの食料を購入できるお店に通うなどもプラスチックごみの削減に繋がります。
「私」を大切にすること
環境問題として捉えると感じてしまうなら、まずは自分自身を大切にすることから。
体に優しいものは、地球にも優しいことがほとんどなので、結果的に環境に負荷の少ない消費活動に繋がります。
どういう目安でもの選びをすればよいのか、そのポイントをお伝えします。
口にする食品の選び方
口にする食材でまず意識したいのが調味料。
例えば納豆やみりん、醤油はいずれも発酵食品で本来体によい食材です。ですが最近では伝統製法で作られたものを見つけるのは難しいという現実も。
実はそれらを昔ながらの方法で作るのは時間と手間がかかるため、値段も高くなってしまうのです。その分、味わいだけでなく体にも優しいということ。
少し高くても応援の意味も込めて、ときどきは誠実で環境を考慮した物作りをしている生産者から買いたいですね。
肌に触れる製品の選び方
服やスキンケアなど、直接肌に触れるものも品質にこだわってみましょう。
できるだけ化学物質や過剰な添加物の入っていないものを。衣服ならコットンや麻、シルクなどの天然素材を選んでみて。肌が喜ぶのがわかります。
さらに、できれば栽培、生産過程が見える商品が理想的です。
エシカルもサステナブルも、突き詰めるとすべて繋がっています。
難しいことを抜きにしても、「私と地球に優しい暮らし」をそれぞれが心がけることで、買い物の仕方や日々の選択におのずと変化が現れるはずです。
旅するように暮らす自然派ライター/オーガニック料理ソムリエ。
4年に渡る世界一周後、オーストラリアに移住し約7年暮らす。コーヒー好きが高じてオーストラリアではバリスタ業の経験も。今は繊細でフルーティーな浅煎りコーヒーに夢中です。ライターとしては旅行誌の広告制作を経て、雑誌広告や編集ページを主に執筆。現在は自然に沿った生き方、ほどほど丁寧な暮らしを自ら実践しながら発信中。地球にも体にも優しい生き方のヒントをお届けしていきます。
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