2021.11.05
温泉大国・イタリアの絶景テルメ。
古代ローマ時代から親しまれる名湯へ
イタリア テルメ
ダ・ヴィンチも訪れた由緒ある温泉
知られざる温泉大国、イタリア。
オーストリア国境に近い、山あいの村・ボルミオを訪れています。
前回のBAGNI NUOVI(バーニ・ヌオーヴィ)に続き、今回は「古い温泉」という意味のBAGNI VECCHI(バーニ・ヴェッキ)をご紹介します。
古代ローマ時代より効能の高さが知れ渡り、15世紀にはレオナルド・ダ・ヴィンチも訪れたという記録も残る、イタリア屈指の名湯です。
スパやホテル、レストランを併設するラグジュアリーな温泉施設となった現在でも、美しい山あいの秘湯、という趣きは変わりません。
まず、立地がかなりユニーク。
急斜面を這うように、27種類の浴槽やサウナが点在するかつてお城だった施設は、迷宮という言葉がピッタリです。
階段と回廊が交差する館内は、決して動線がいいとは言えず、標識に従って進んでも、目的の場所にはなかなかたどり着けません。
でも、そこを楽しんでしまうのが、この温泉での過ごし方です。
こちらは、あまりにも有名なパノラマ風呂。
眼下の景色は素晴らしいのですが、人気がありすぎて、あたかも社交場のような賑わいでした。
他にも、古代ローマ時代を彷彿とさせる浴槽やサウナが揃い、1日滞在しても飽きることはありません。
どの部屋も、ローマ風呂のレトロな趣と最新設備が絶妙に融合。洗練された空間で、お湯やサウナの効果をしっかり享受しながらくつろぐことができます。
お昼は、入館時に予約していた「WELLNESS LUNCH」で、ヘルシーなランチタイム。
メイン一品と、好きなフルーツやデザートをセレクトするメニューは20€(約2,700円)。ALCE NEROのマフィンも、メインでオーダーしたラザニアも、美味しくいただきました。
温泉コスメや香水も要チェック
こちらのスパの施術でも使用されているのが、QC TERMEグループのオリジナルコスメ。
ボルミオ、プレ・サンディディエ、サン・ペレグリーノの、北イタリアの3つの温泉水がブレンドされています。肌のpHを調整し、アンチエイジング効果がとても高いスキンケアコスメです。
私が以前から愛用しているのは、フェイスパック。
肌内部に温泉美容成分が浸透して、毛穴や肌の凹凸を滑らかに整えてくれる気がします。今まで多くのメーカーのマスクを試してきた中で、間違いなくベスト3に入る優れもの。
オンラインや、ミラノ市内のテルメでも購入できます。
こちらは、新商品のアロマボディオイル。
アビシニアンオイルとココナッツオイル配合で、サラリとした感触です。5種類の中から、柑橘類とバラ、ジャスミンがブレンドされた「AMORE」をセレクトしました。
お風呂上がりに円を描くようになじませると、肌が柔らかく潤います。髪に程よいツヤ感を出してくれたり、スカルプマッサージにも最適の、たっぷり使える万能オイル、オススメです。
アミューズメント要素がある今回のBAGNI VECCHIと、前回ご紹介したリラックス度の高いBAGNI NUOVI。
どちらも素晴らしいのですが、ゆっくりと疲れを癒すには、BAGNI NUOVIが最適かなと思いました。
来年のイタリア旅行の行き先リストに加えて、日本とは一味も二味も違う温泉体験を、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
温泉利用料金 58€/約7,700円(平日1日利用の場合)
映像ディレクターなどを経験し、ヨーロッパなどを旅した後に、NYに留学。そこで出会ったイタリア人の旦那さんとの結婚を機にミラノに。現在は育児の傍ら、通訳や日本食ケータリングのお仕事もしています。人との距離感やテンション、センスなどミラノの全てが大好き! 記事では街やそこに住む人々の魅力も伝えていきたいです。様々な形で日本とイタリアの橋渡しができればと思っています!
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