2025.11.15
メルボルンの空を味わう。ローカルが愛するルーフトップバーの楽しみ方
メルボルンは始業時間が早く、トラムのラッシュアワーは7時から始まり、8時にはミーティング開始、ということもわりと日常だそう。“仕事は短時間に効率的に行う”ことがこの街のスタンダードなので、16時~17時には仕事を終えています。
そして、仕事帰りの人々は自然と“高い場所”へと吸い寄せられていきます。そう、ここでは「ルーフトップバー」が、夜の街の主役。
心地よい風を感じながらワインやカクテルを片手に楽しむ時間こそ、メルボルンらしいチルなひと時。

そもそも「ルーフトップバー」とは?
ルーフトップバーとは、ビルの屋上や高層階のテラスに設けられたバーのこと。開放的な景色とともに、食事やドリンクを楽しむスタイルです。
ヨーロッパやアメリカでも人気ですが、メルボルンのルーフトップバー文化は少し特別。理由のひとつは、この街が“カフェ文化の延長線上”にあるからです。
お昼はカフェでフラットホワイトを飲みながらおしゃべりして、夕方になると同じ感覚でルーフトップバーへ。カジュアルだけどオシャレ、そんな日常と一続きの特別感がこの街には根付いています。
さらに、メルボルンは四季がはっきりしており、日照時間が長い夏には20時を過ぎても明るい日が多いのが特徴。どこまでも続く広い空の下で過ごす時間が何よりの贅沢で、都会の中心にいながら自然の気配を感じられるのがルーフトップバーの魅力です。

街を一望しながら過ごす、メルボルンらしいお酒の楽しみ方
ルーフトップバーのもうひとつの楽しみは、「街を上から見下ろす」視点です。
トラムが行き交うストリートや、ビクトリア様式の建築が立ち並ぶコントラストの美しい景観は、メルボルンならでは。観光で訪れる人にとっても、ローカルの暮らしを上空から感じるような感覚を味わえる場所です。
そんなメルボルンの空を堪能できるおすすめの3軒を紹介します。
シティで軽く飲みたいならココ!【BOMBA】
1階と2階はスペイン風のレストランですが、屋上に上がると一気に雰囲気が変わり、開放的なルーフトップバーが現れます。
スペイン産のスパークリングワインやクラフトカクテルを片手に、気軽にタパスを楽しめるのが魅力。夏場は特に人気で、夕暮れ時のテーブルはすぐに埋まってしまうほど。
スタッフのフレンドリーさもこのお店の魅力で、“家飲み感覚で楽しむスタイル”がメルボルン流だと実感できる一軒です。



■BOMBA
103 Lonsdale St, Melbourne VIC 3000
https://bombabar.com.au/
メルボルンの“今”がわかる、カルチャースポットにある【Runner Up】
今、ローカルの間で話題なのが、コリングウッドのクリエイティブ複合施設「Collingwood Yards」にある「Runner Up(ランナーアップ)」。
アートギャラリーやスタジオが集まる建物の屋上にあり、アーティストやデザイナーが仕事終わりに集う“隠れ家”のような存在です。
大きな観葉植物や木製デッキが配された空間は、都会の中のオアシスのよう。
クラフトビールやナチュラルワインをゆるりと味わいながら、DJのセレクトした音楽に身を委ねる夜は、まさにメルボルンの今を感じる瞬間です。
地元アーティストのイベントが開かれることも多く、カルチャーとライフスタイルが自然に交わる場所としてローカルの間で人気を集めています。





■Runner Up
Collingwood Yards, 35 Johnston St, Collingwood VIC 3066
https://runnerup.net.au/
目の前がビーチ♡ ロケーションがとにかく最高!【Captain Baxter】
シティの喧騒から少し離れて、海辺でゆったりと過ごしたいならセントキルダの「Captain Baxter(キャプテン・バクスター)」へ。ビーチ沿いにあるので、メルボルン湾を見渡す絶好のロケーションは圧巻です。晴れた日には遠くにモーニントン半島、シティのビル群もはっきりと見えます。
スタイリッシュなビーチクラブのような雰囲気で、週末はドレスアップして出かけるローカルで賑わっています。海と街、どちらも楽しみたいなら迷わずココ!





観光で訪れるなら、ぜひ夕方の早い時間から出かけて眺めのいい場所を確保しましょう。西日が街を照らす“ゴールデンアワー”は、どのバーでも最高の時間帯!
グラスを傾けながら、メルボルンの空を味わう。そんな過ごし方が、この街の魅力をいちばん美しく感じられる瞬間かもしれません。
■Captain Baxter
10-18 Jacka Blvd, St Kilda VIC 3182
https://www.captainbaxter.com.au/

大学卒業後、出版社勤務を経てフリーランスの美容ライター、エディターとして20年以上のキャリアをもつ。2023年4月より娘と一緒にオーストラリア・メルボルンへ移住。ナチュラル・オーガニックのビューティのキャッチアップ、ヘルシーなフード、最旬のカフェ事情をはじめ、サステナブルのセミナーや取材など新しい分野にも取り組む。■ウェブサイト: https://www.natsumemadoka.com/
■Instagram: @madoka_natsume
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